ご注文はこちらから

お問い合わせ

お役立ち記事伝わる文章の書き方・直し方|今すぐ実践できる簡単な6つのコツ

伝わる文章を書く女性

文章を書いたけど、読みにくい、しっくりこない、でもどう直せばいいのか分からない……。そんな方にお伝えしたい、文章の直し方のコツがあります。

約20年、ライターとして会社案内パンフレットなどを制作してきた僕が、ずっと実践している方法です。

なので、どちらかというとビジネス寄りのカッチリ目の文章の書き方になりますが、ブログやSNSの書き方にも応用できます。文章って根本は同じですから。

「え、なんか難しそう」って思いましたか?

大丈夫です。お伝えしたいのは、絶対に誰でも、簡単に、今すぐできる直し方のコツです。

文法がどうとか、起承転結がどうとか、そういう話ではありません。僕も苦手なんでそういうの(笑)。

「いや、直し方のコツより、書き方のコツが知りたいんだけど」と思いましたか?

むしろ、そんなあなたにこそ読んでいただきたいです。なぜなら「文章を直すコツ=文章を書くコツ」だからです。

文章の修正作業こそがライティング

伝わる文章を書くために僕が実践しているのは、何度も何度も文章を修正することです。むしろ、一旦書いた文章を修正する作業こそがライティングだと考えています。

長年ライターやってますが、いまだに文章を書く際は、何度も読み返しては書き直し、結局ライティング時間の5〜6割は修正に費やしていると思います。

そんな僕が実践している、伝わる文章になるための6つのコツをご紹介します。

(1)とにかく文章をアウトプットする

伝わる文章を書く第一歩として、僕はまず、細かいことは気にせずとにかくアウトプットして、ざっくり文章化しています。

大切なのは、この段階は「下書き」と割り切ること。少々分かりにくくても、いちいち止まって考え込まずに、とにかく書き進めます。

下書きの文字数の目安は、必要文字数の1.5〜2倍くらいかなと。可能なら3倍ほどアウトプットすることもあります。

書きたいことをザーッと書いたら、いよいよ本番。その文章を直していきます。

(2)文字数を減らす

伝わる文章にアップデートする際、僕は必ず、一旦書いた文章の文字数を削る作業をしています。

なぜなら、伝わらない文章のほとんどが「一文が長い」からです。

色々詰め込みすぎて長くなり、結局なにが言いたいのかよく分からない文章になってしまうのです。これを解消するには、文字を削るのが一番です。

でも、さっきも言った通り、文法的にどうとかはあんまり気にしていません。とりあえず、最低でも全体の3分の1、可能なら3分の2ほど削っています。

「そんなに削ったら本文なくなっちゃう!」と思いました?大丈夫。これを見越して、下書き段階でたくさんの文字をアウトプットしているのです。

「でも、意味が通じなくなるのでは」と思いました?それも大丈夫です。意外と問題なく成立するんです。むしろスムーズになってるくらい。

なぜなら、ここで刈り込む文字はすべて「ムダな語句」だからです。では、どんな語句をムダと判断しているのか?

それを説明し出すと、とーっても長くなるので、気になる方はこちらの記事「文章チェックはムダな語句のカットから|例文で添削解説」をお読みください。

それより先に、6つの直し方のコツを知りたい方は、このままお読みください。

(3)出力して読む

文章を修正する時は、必ず紙で出力して読むようにしています。パソコン画面だけを見て修正を終わらせることはまずありません。

会社案内パンフレットなど、特に紙媒体に載せる文章の場合は、必ず紙の状態で何度も目を通し、直しています。なぜなら読者は紙の状態で読んでいるからです。

読者と同じ状態で読んでこそ、修正すべき点がきちんと見えてきます。

「じゃあWeb用の文章ならPC画面でいいの?」というと、そうでもありません。私見ですが、パソコン画面の文字って、読むというより「眺める」感じになりませんか?

なので、Webの文章でも一度は紙で読むようにしてます。

紙に出すことで一旦、文章から目(意識)が離れます。その上で読み直すと、違う目線に切り替わっているため、PC画面では気づかなかった間違いや違和感に気づきやすくなるのです。

(4)音読する

文章を読み返す時って基本、黙読ですよね。オフィスで音読したら迷惑ですから。でも僕は、修正時には音読をしています。

文字は眼から入る情報ですが、音読だと耳からも情報が入ります。文字という記号に加え、声という音の情報も増えるため、間違いや違和感に気づきやすくなるのです。

あと、音読をすると文章中のリズムの悪い箇所にも気づきやすくなります。読みやすい文章って総じてリズミカルなんですよね。

音読で言いにくかったり、違和感があった部分は修正しています。ちなみに僕は小声で読んでます。自分の耳に届けば十分なので、声は張ってません(笑)。

(5)時間をあけて再読する

書いて、読んで、直して、をある程度繰り返したら、文章から離れています。これを僕は「文章を寝かせる」と表現しています。

文章を寝かせる時間は長いほど◎。できれば数日間あけて、どんな文章だったか忘れるようにしています。

時間の余裕がない時でも1日はあけます。1日すら余裕がない時でも数時間は、それすらムリでも10分程度はまったく別のことをして、文章から目と意識を離しています

同じ文章を見続けていると、目が文字の上を滑っていく感覚になって、内容が頭に入ってこないんですよね。

でも、文章から一定時間離れると、頭がリフレッシュされ、新鮮な内容として頭に入ってきます。その結果、ずっと見続けてて気づかなかった修正箇所を見つけやすくなるのです。

(6)他人に読んでもらう

これが究極の修正法かもしれません。

私は(特に長文の場合は必ず)他の人に読んでもらって、分かりにくい点、違和感のある部分を指摘してもらっています。

ここで大切なのが「誰に読んでもらうか問題」です。以前、後輩にこの方法をすすめたら「私の周りはアホばかりなんでムリっす」と言われました。

が、これはおーきな間違いです。読解力や理解力に優れた人に読んでもらう必要などまったくありません

周りにいる普通の人でいいのです。なぜなら、読者のほとんどが普通の人だからです。普通の人に普通に理解してもらえる文章こそ、誰にでも伝わる文章だからです。

この役目に適しているのは、読解力に優れた人ではなく「遠慮なく何でも言ってくれる人」です。

親しい友人だと気を使って本音を言ってくれない場合があるので、個人的には家族がベターだと思っています。

ただ、家族の場合、逆に遠慮なしにズケズケ言ってくるのでケンカになることもあるんですがね(笑)。

そんなデメリットがありつつも、私は修正の最終段階では必ず奥さんに読んでもらっています。遠慮なく指摘してくる奥さんにイラつきながらも感謝しつつ、最後の修正をして安心しています。

文章を直すコツは、自分の文章を「客観視」するコツである

以上が、伝わる文章を書く(直す)ための6つのコツです。

お気づきですか?ここで紹介したコツは、すべて自分の文章を「客観視」するための方法なんです。

ライターはセンスや感性で書いていると思われがちですが、そんなことはありません。常に自分の文章を客観視しながら、論理的に、理屈で書いています。

でも、人間である以上、自分を完全には客観視できません。なので、どんな文章でもこれらのコツを意識しながら、できるだけ客観的な視点を保っているのです。

伝わる文章を書きたい!でも書けない!と悩みの方は、ぜひ6つのコツで自分の文章を客観的に見直しながら、書いててみてください。

きっと、今までとは違うクオリティの文章になると思いますよ。

この記事を書いた人

イロハ冊子店 店長イラスト

シガ マサヒコ

約20年、出版社、デザイン会社、編集プロダクションにて、編集者・ライターとして活動。これまで手がけた会社案内パンフレット、社内報、記念誌の数は150冊以上、インタビュー取材は700名以上。その経験を活かし、誰でも簡単にプロクオリティの会社案内が作れる「イロハ冊子店」をオープン。 現在、妻&娘とともに大阪ぐらし。